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2020-05-19

人はいつ成長するのだろう。

当店の彫刻は機械彫刻というジャンルになります。

名前の通りで機械で材料を削って刻印を製作するのですが、この機械の精度を維持するためにメンテナンスはかかせません。

丁寧に大事に扱っているのですが、たまにトラブルが起きます。

 

作業をしようと思い電源をいれたのですが動きません・・・・

「まじか・・・時間ないのに!」

どこが悪いか自分で調べて直します。2時間ぐらいかけて復旧させました。

 

やっと機械が動き出し1時間ほど削ったところで異常停止しました・・・

思わず発狂しそうになりましたが、原因究明と再復旧を急ぎます。

 

機械彫刻というのは0.001㎜単位で制御しているので異常停止をするとほとんどの場合材料はおしゃかになります。

(おしゃかとは製造業の言葉で不良品を作るという意味です。)

 

材料はおしゃかにしたくないし、機械は早く復旧させたい色んなことをpetiam4の私の頭脳で考えます。

(最高動作周波数は3.4GHzです。)

で、そんな時に思ったんですよ。あ~~こういう時が大事なんだよな~っとトラブルが起きてもそこから逃げない、人に投げない、自分の頭で考える。

40歳を過ぎてさすがに、「お母さんやって!!」なんて言えないし・・・(笑)

 

結局そこから1時間ほどかけて再復旧して材料も無駄にせず数時間後、加工は無事に完了しました。

製作していたものは刻印ではなく、新商品のペンダントトップですのでお客様の商品には支障がでておりません。ご安心ください。

 

万が一同じトラブルが起きても次回はもっと早く対応できるでしょう。

こんなことを繰り返して人は成長するのだ。っと自分を納得させて機械の電源を落としました。

 

2020-03-31

機械系製造業の実態1

私が経験した機械系の製造現場の実態について書きたいと思います。

もしかしたらシリーズ化するかもしれません。

刻印の製作とはなんら関係のない話ですので興味ない方はスルーしてください。

(愚痴も多いです。)

 

機械系の製造業の品質管理ってどのくらい厳しいか知ってますか?

ホンダの期間工や精密金型の会社など製造業に長年携わってきましたが、品質ってものすごい厳しいんです。

 

いいものができて当たり前の世界です。

不良品を作ったら言い訳は通用しません。問答無用で怒られます。

運が悪いと朝礼や会議でさらし者です。

 

ただこれ冷静に考えるとおかしいんですよ。

あきらかにヒューマンエラーならわかりますが、ぼろい機械での作業や手順が決まっていない(作業者まかせ)、無理な納期での製作 それって会社側に責任ないの?って思います。

 

忘れられないのは、かなり難しい加工の仕事で2週間でやれとの指示があり、納期は過ぎてしまいましたが何とか納品しました。(サビ残で対応)

それから2週間後ぐらいにお客さんから電話があり

「タップが切れてない所があるから今から来て」

 

え?今から?東京まで?2週間も経ってるのに?(それならそんな短納期の必要ねえじゃん)

しかもそこのタップ加工俺がやったところじゃないよ・・・

 

など不平不満を言いながら夕方から静岡から東京に向かったのでした・・・

お客さんのところについてまず謝罪をして、タップ加工をして夜21時頃帰社したのですが、会社が閉まっていては入れないのです。

 

この時は本当に嫌になりましたね。

人間は洗脳されていると冷静な判断ができなくなります。

今回書いた内容は末端製造業のブラック会社だけかもしれませんが、現在の日本の製造業は利益がだしにくくなってきているのでこのようなことが頻繁におこっているかも知れません。

 

それが今は刻印を納品すると

お客様から「ありがとうございます」って言っていただけるんですよ!

お金ももらってありがとうまで言ってもらえるなんて本当商売冥利に尽きます。

厳しいこともありましたが、厳しい過去があって今があるわけです。

全てをパワーに変えて今後もがんばりたいと思います。