https://www.youtube.com/watch?v=zFHGcRa-q5U
動画にしました。(2023/9/1)
箔押しはどうしても細かい部分は箔で埋まってしまい綺麗に再現されません。
綺麗に再現できないか実験してみました。
その前に箔押しの使用での基本的なことを説明させていただきます。
・版を平にセットする。
版が斜めに取り付けられていると偏った力がかかってしまいます。
当工房の版は平らに製作していますが、偏る場合は元々箔押し機が調整されていない可能性もあります。
箔押機に水平を調整する機構があると思いますので調整してください。
・箔のつきが悪い。
箔によってつきが悪いものと良いものがあります。
どちらが良いかはケースバイケースですが、今回はつきが良いもので説明させていただきます。
それでは説明させていただきます。
同じ箔で同じ温度で押しても押す時間や押す力によって変わります。
画像の左は押す力を軽く、押す時間は0.3秒ほど
右は力を強く押して2秒ほど押しました。
左の方が良いと思いますよね?
でもこれ再現性がないんです。いつも同じように綺麗に押すのは難しくなります。
(軽く押しているので剝がれる可能性もあります。)
右の方は強く押せば同じようになります。
右の方を綺麗にならないか実験してみました。
箔を強く押した状態↓
加工後↓
細かい部分が見えるようになりました。
では何をしたかというとただティッシュで擦っただけです。
(クリーナーで擦るお客様もいます。)
強く押しているので革の奥に入り込んでいる箔は取れません。
ではこの方法で全てが解決かというとそんな簡単な問題ではなく、版のデザインや大きさによって変わってきます。
ベタ部分が多く白抜きのデザインでも実験してみました。
強く押したあとの状態です。文字部分は箔で埋まってしまいっています。
これをティッシュで擦ると・・・
再現される部分は増えましたが、剥がれてほしくない部分も剥がれてしまいます。
箔で細かい白抜きの部分を再現するのは難しくなります。
2回に分け押す方法
一度素押しで押して、そのままの位置で箔押しをする方法です。
箔押し機で素押しをするので大きい版はできません。
革をテープで固定して熱を加えながら(110度)素押しをします。
(水はつけていません。)
そのままの位置で箔押しを強めに押します。↓
なんだ潰れるじゃん!と思わるかもしれませんが、この方法ですと革の奥に箔が入り込むので強くティッシュで擦っても箔が消えにくいです。
↑強く擦っても箔は残ります。
ただこちらも押す時間と押す力によって再現は変わってきます。
軽く押す方法より消えにくいことは確かだと思います。
今回の方法は全てのデザインで通用するわけではありません。大きさや形状で変わってきます。
お持ちの版で効果があるかもしれませんので一度試してみてください。
※追記 シュリンクレザーでの箔押しの実験をしました。
https://26engrave.com/blog/44508
※追記2
クリーナーですが、近くにあったパーツクリーナー(脱脂剤)を使用しました。
革によっては変色もする可能性もありますのでこれがベストというわけではありません。
(たまたま近くにあったから使用しただけです。)
(擦りすぎると必要な部分の箔を取れる可能性はあります。)
26engrave(ニーロク エングレーブ)は低コストでオリジナルの真鍮製の刻印をオーダー製作しています。
頂いたデザインを刻印にすることも、ご要望のデザインを26engraveで製作することも可能です。(詳しくはホームページをご覧ください。)
レザークラフトをされている方、お気に入りの革製品やハンドメイド作品へのワンポイントにおすすめです。